『歴史の不確実性?』
イギリスのエリザベス朝の軍人、探検家、植民者、文人であるサー・ウォーター・ローリー(1552〜1618)の逸話にこんな話があります。
エリザベス女王の寵臣であった彼は1603年、ジェームズ1世への反逆事件荷担の疑いでロンドン塔に投獄されました。その獄中で彼は主著となる『世界史』を執筆し始めます。その第2巻の執筆していたある日のこと……。
塔の窓から外の景色を眺めていると、下の方で派手なケンカがありました。好奇心旺盛な彼は、その一部始終をしっかりと見ていました。そして次の日、その関係者にあったとき、昨日の騒ぎのことを話したのですが、どうも彼の目撃した事実とかなり違っています。彼は記憶力に自信があったのですが、相手も直接の関係者、自分の主張を譲りません。
そこで彼は嘆いたそうです。「昨日の事件でさえこの始末なのだから、何百年前の歴史などどうして信用できるだろう?」そして第2巻の原稿を暖炉にくべて焼いてしまい……だから彼の傑作『世界史』には、第2巻が存在しません。
この話を思い出したキッカケは、10月1日の「サッチー、嫌疑不十分で不起訴」の報。東京地検特捜部による調査でも、コロンビア大学留学の真偽ははっきりとしなかったのですね。留学したとされている時期が1950年代と古いため詳細が不明で、出入国の記録も確認できないとのことですが……。
「歴史」という目で見れば、約50年なんてほんのわずかの間。しかも現代のお話なのに、そんなわずかな前のことすらはっきりしないなんて、ローリーではないですが、思わず嘆いてしまいそうですね。
もっとも、歴史では近現代のほうが扱うのが難しい……と聞いたことがあります。なんでも、「資料(史料)がありすぎて困る」そうで……(笑)。また現代に近い方がいろんな思惑・利益がからんで公(おおやけ)にできない状況もあるのでしょうね……。
では今回はこのへんで。
●思うに、浅香光代さんは最初、「こんないい加減な人、私は愛想がつきたわよ」ぐらいだったんだと思います。要するに「もう知らんわ、こんな人」。そこであっさり終わっておけばいいのに、気が付くと謝罪要求やら告訴やら余計なお節介を焼いてますね(笑)。本末転倒してるなぁ……。
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