『HTMLって、なんなの？』

今回はWebページを作成するのに現在一般的に用いられている言語HTMLの具体的な説明を試みたいと思います。

HTMLとはHyper Text Markup Language（ハイパーテキストマークアップ言語）を略したもので、SGML(Standard Generalized Markup Language：標準一般化マークアップ言語)を応用したものです。

このSGMLとは、テキスト（いわゆる文字だけのデータ）内に「タグ」を埋め込む（語句・文章をタグで挟む）ことで、文書内の論理構造を明示する、つまりマークアップする言語です。よって、HTMＬの場合には、「ハイパーテキスト」を対象としたマークアップ言語ということになります。

※ハイパーテキスト

小説などは基本的に、はじめから１ページずつ順番に読むのが普通です。しかし、辞書や百科事典などは、語句を相互に参照しながら利用します。これと同じような構造を、キーワードとして選んだ語句にリンク情報として埋め込み、同一文書内あるいは別々の文書間の関連情報に自由にジャンプできるようにしたテキストをハイパーテキストといいます。このアイディア自体は古くからありましたが、テッド・ネルソンによってハイパーテキストと名付けられました。（ハイパーとは「超～」という意味）。

現在ではテキストに限らず、静止画や動画にもリンク情報を張り巡らして、ハイパーテキストとマルチメディアを複合させることができるので、ハイパーメディア（hypermedia）と呼ぶこともあります。

しかし「文書内の論理構造をマークアップする」とは、どういうことなのか、わかりにくいのでは？と思います。そこで、次の例で考えてみましょう。

問）次の各文の意味を「タイトル」「見出し」「本文」に分けなさい。

Web作成講座

1.HTMLとは？

この場合、人間ならば各文の意味を理解し区別することが出来ます。しかし、単なる機械であるコンピュータ（ソフト）からは、どれも単なる文字データに過ぎません。

しかし「タグ」により各文をあらかじめ区別しておくと、コンピュータにも意味を判別させることが可能です。

<タイトル>Web作成講座</タイトル>

<見出し>HTMLとは？</見出し>

<本文>HTMLとはHyper Text Markup Language（ハイパーテキストマークアップ言語）を略したもので、SGML(Standard Generalized Markup Language：標準一般化マークアップ言語)を応用したものです。</本文>

これが「文書内の論理構造をマークアップする」という意味です（文字通り、「マークをつけること」と考えるとわかりやすいです）。そしてHTMLの場合にはあらかじめ「<TITLE></TITLE>」「<H1></H1>」「<P></P>」などというように用いる意味（「エレメント」「要素」という）が用意されているので、それらを用いて作成した文書（内部の語句）をマークアップしていくわけです。

<TITLE>Web作成講座</TITLE>

<H1>HTMLとは？</H1>

<P>HTMLとはHyper Text Markup Language（ハイパーテキストマークアップ言語）を略したもので、SGML(Standard Generalized Markup Language：標準一般化マークアップ言語)を応用したものです。</P>

このように、HTMLとは各語句の意味をマークアップしていく言語です。言い換えるとそれは「物理的表現（文字の大きさ・色など）や文章のレイアウトを整える概念は、HTMLにはない」つまり、HTMLではデザインを整えることができないわけですが、これについては次回ということにします。

●まだ実用には遠いお話ですが、このあたりをしっかり理解しておくと、将来きっと役に立つ……ハズ？

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